島の海岸線に立つ石像は、
人間の頭部から胸部にかけての巨大な像である
胸部は土に埋まっていて、頭だけ出ている
月夜の似合うその石像は、
ジャングルの入り口に立っている
大きなヤシの木の根元に
水平線を見つめる格好で立っている
時々、水平線上に大きな船が現れる
しかし、この島には一度も寄らずに消えていく
星降る夜も、海青き暑い昼も
石像はただひたすら水平線を見つめている
別に何を待つでもなく
膨大な時間だけが、駆け抜けていく！
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